K-mで撮ったものを補正してみるよ -後編-

なぜか激務になったため想定外に一月ほど寝かせましたが、先月エントリーしていた「K-mで撮ったものを補正してみるよ -前編-」の続きもの、今回はLightroomでやってみたよ編です。

K-mの初期設定とか、基本的な補正の話はその前編を参照してください。

LightroomでK-mのDNGファイルを開く

K-mは、オリジナルのPEFファイルとAdobeさんが推奨している汎用RAWのDNGファイルのいずれかの形式で撮ったままのRAWファイルを保存できます。
今回は、DNG形式のファイルを読み込んでみました。

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読み込むとLightroomの初期設定(PhotoshopとかだとCameraRAW)にあわせて、画像が調整され表示されます。Pentaxの場合は右側のパネル下にある「カメラキャリブレーション」のところが「Pentax 1.0」になるのが初期値でしょうか。

上の画像をパッと見た感じ、鮮やかな状態で表示されているのがわかります。これはそのままでも良いと思いますが、私は何か派手すぎて気持ち悪いので(笑)、ここは一旦Adobeさんの「Adobe Standard」に変更しました。

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こっちの方が私の記憶色に近い自然な感じです。できればメーカーにあわせていじられたものではなく素の状態に近いものがありがたい…。この辺の違いがカメラメーカーなどの持つそれぞれ絵作りってことなのでしょう。他のメーカーさんでも試してみると良いかもしれません。

自動補正がうまくいくというわけでもない

では、さっそく補正をはじめてみましょう。
ここからは「現像」モードでの作業になります。

Lightroomに限らず、PhotoshopやElementsなんかにも色調の「自動補正」という機能があらかじめ用意されています。ボタン一つ押せば、画像を適正露出の状態にしてくれるものですね。

しかし、これが何でもかんでも有効かというとそういうわけではありません。例えば、曇天だったけどそれなりに意図して気持ち明るめに撮ったこの写真を自動補正すると、下の写真のような状態になってしまいます。

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右上に見えてるヒストグラムの表示(画像の色味の分布図の山ね)が左側にシフトして、全体に満遍なくいきわたるのが見えるでしょうか。確かにデータというか写真として適正な露出の状態です。しかし、これでは暗い…。

こんな時は自動補正には頼らず、手動で補正しましょう。

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RAW画像の場合、右上にある「露光量」で撮影された写真の露出の状態を後から変更することが可能です。白く飛びすぎたり、黒つぶれしているように見えても、実のところはデータとして記録されていますので、この露光量を調整して自分の好みに調整することができるというわけです。ただし、やりすぎると画像にノイズが出てきたり荒れて見えますので注意しましょう。

それ以外の方法として「明るさ」を調整することでも、全体の明るさをコントロールできますので、時と場合によって使い分けましょう(下図参照)。

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全体の明るさが決まったら、シャドウ部分を補正します。
明るくはしたものの、ヒストグラムを見ると左半分より左の画像の暗い部分にデータがありません。もう少しシャドウ部分がしっかり出てくるように、ここでは「黒レベル」のスライダを移動させて、ヒストグラムの山を全体的に左側にずらしました。

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ちなみに、さっきの露光量の調整とこの黒レベルの調整は、画面右上のヒストグラムの中でドラッグしても調整できます。

と、こんな感じでまずは全体を調整します。

ダイナミック何とか、みたいな処理をする

最近のデジタルカメラには、「逆光でも綺麗に」とか「見たままに記録する」みたいな謳い文句でダイナミックレンジをカメラ側で調整する機能を持ったものがあります。

そんな機能のないカメラで撮った写真は、大体が自分の見た目どおりになってるわけではなく、影になる部分がはっきり見えてなかったりするものです。そもそも人間の目のように精密ではありませんから仕方ないんです(くれぐれも目は大事に)。

データとしてできあがる時に、そのままでは白飛びや黒つぶれしてしまいがちなものを補正してくれるのが、前述した最近のカメラに搭載された「ダイナミック何とか」です。これは、メーカーによって呼び名が違うのと、処理の仕方がそれぞれ異なります。

RAW画像なら(JPGでもできなくはないですが結果は知れてる)、そんなカメラに付いてくる機能がなくても同じような処理が可能です。Lightroomには、基本補正の中段ぐらいに「白とび軽減」と「補助光効果」なるスライダが用意されています。それぞれのスライダを右に振っていけば、白とび軽減の方は飛びすぎてしまっているハイライト部分の調整、補助光効果の方は潰れ気味なシャドウ部分の補正をすることができます。

これをうまくコントロールすれば、潰れてしまっている部分を写真の中に出してくることができるわけですね。今回はそれぞれを微妙に調整しています。

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で、最後に「明るさ」を使って全体をさらに明るく微調整。

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トーンカーブでほんのりコントラストを強調

せっかくなので全体のコントラストを「トーンカーブ」で細かく調整します。

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これは「コントラスト」の機能を使って調整しても良いのですが、トーンカーブで「S字型」を書くようにカーブを作れば、「明るい部分を少し明るく、暗い部分は少しだけ暗く」といった感じで、部分的な調整をしてコントラストを強めることができます。

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右肩上がりの線の右上をちょっと持ち上げれば明るい部分がより明るくなり、左下をちょっと下げれば暗い部分が暗くなるってわけです。この線をおかしくしない程度で動かすわけですが、動かせる範囲は薄いグレーで表示されます。

コントラストの低い画像はなんとなく見た目にのっぺりしますから、やり過ぎない程度にコントラストを強めるのがポイントなのです。

微妙な色合いを変更して完成へ

LightroomもPhotoshopも写真の中の色味の成分を分析して、任意の色を微調整することができます(余談ですが、これはNikonのCapture NXの方が圧倒的に優れています 笑)。ここでは花の色を「色相」のパネルを使って調整してみましょう。

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変更したい色の成分のスライダを動かします。中央の「0」を起点として左右どちらか色味を合わせたい方向に動かすだけです。ここではマゼンタのところをグリグリしてみました。

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こんな感じで補正作業は終了。後はsRGBに変換して書き出すだけです。

非破壊データのRAWならではの設定コピー

さて、ここまでの簡単な補正作業も枚数が多かったら大変です。いくらPhotoshopなんかでレベル補正やトーンカーブの設定を保存できるとか、アクション作ってバッチ処理ができるといってもJPG画像でそれをやっていくと思わぬ失敗を招くこともあります(知らぬ間に元データを上書きしたとか)。

そんな作業の繁雑さや失敗をしたくなければRAWなのですね。RAWの画像は非破壊データで、現像処理した内容だけをどっかに保存している仕組みです。元の写真には手を触れず、上から現像設定(加工・処理した内容)を適用しているだけと考えれば良いでしょう。

つまり、どんなに加工修正しようとも元に戻せる、同じ設定で済みそうならそれをそのまま他の写真に適用することもできるのです。Lightroomの場合は、写真を右クリックして設定内容をコピーできるので、それを任意の画像にペーストして反映させることができます。

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と、こんな感じでコピーする内容を指定してペーストできます。写真によって微妙に補正は異なったとしても、ある程度決めうちで設定を適用しておいて後から微調整が可能なのです。

さらにLightroomの特徴として、写真の「仮想コピー」を作成することができます。写真データを物理的に複製するのではなく、Lightroomの中で仮想的に複製できます。そして、それぞれで別の処理を適用するなんてこともできるのです。

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Lightroomの場合は選択画像を並べて比べることができるので、仮想コピーを使ったりしながら同じ写真で違う処理を比べたり、異なる複数枚の写真の候補を見比べるなんてこともできます。いや〜至れり尽くせりですね。

ま、そんなわけで最後はLightroomの営業マンみたいになりましたが、Photoshopは高価すぎて買えないけど、写真補正に特化したアプリケーションが必要という場合には、オススメの一本ではないでしょうか(Nikonの一眼使ってる人は素直にCapture NX 2が良いかな、多少重くてもいろんな意味で…)。

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じゃ、最後に今回のK-mの補正での前編・後編の画像を並べて見比べてお終いにしましょうか。補正する人が同じ人なので、結果はほとんど変わりませんね(Lightroomだけ微妙に花の色が違うぐらい)。

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時間にして数分、ほんのちょっとの手間をかけるだけで、失敗作に思える写真でも見違えますから是非お試しくださいませ。

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