フリーランスの話、お金編

何やら、前回のエントリーがあちこちで取り上げられ始めてるようなので、調子をこいてみましょうか。身近に独立している人がいなかったりすると、なかなか話を聞けない部分かもしれませんので、何かの参考になれば、ということで。

さて、時に必要になるものといえば、お金。
フリーランスの場合は生活のためではなく、仕事をするためにお金が必要な場合もあります。「仕事するのにお金かかるの?」って思われる方もいらっしゃるかと思いますが、実はいろいろな場面でお金がかかることが多いのです。

まず第一に設備投資

コンピュータ上でしか完結できない仕事の場合、その仕事をするためのマシンが必要です。処理速度の問題だけでなくずっと使っていけば本体だけに限らず液晶がへたれたりもします。数年に一度ぐらいは環境をリプレースしたり、別のOS環境が必要になったりすることもあるでしょう。そして、マシンは予告もなく壊れます(笑)。

それ以外に、仕事をするために必要なアプリケーションなども購入しなければなりません。某Adobeさんのソフトを割と使ってる人が多いかと思いますが、そのまま数年同じバージョンでやっていくこともできますし、常に最新版をと思うなら一年半に一回ぐらいの割合で年貢をおさめる(アップデートというね)必要があるでしょう。これは一度買ってしまえば、あとはちょっとずつの投資で済みます。

しかし、人や仕事によってはWeb周りの仕事の延長線上で「スクリーンセーバー作ってよ」とか「Flash使ってイラストをアニメーションでうんたら」みたいな話も出てきたりすることもあるでしょう。そうなるとFlashは持ってたとしても、例えばスクリーンセーバーとして変換してくれるソフト(「Screentime」みたいなの)が必要になったり、Flashでアニメーション作るのも限界があるので別の「Toon Boom Studio」みたいなソフトの方がやりやすかったりもします。そうなると、突発的に3万〜5万ぐらいの出費が必要になったりである意味凍死します(笑)。

これは極端な例ですが、何かの仕事をするうえでとか生産効率をあげるため、突発的に何かが必要ということは多々出てきます。

ちなみに日本語版うんぬんの話もあると思いますが、大体この手のものは外国が本家で日本の場合は代理店が販売するスタイルです。今時よほどのことがないと日本語リソースも中に入ってることが多いので、海外で買った方がはるかに安いですよ(円高とか関係なく)。

代わりに立て替えることも

ある程度大きな会社に勤めた経験がある方は理解してもらえるかと思いますが、何かのプロジェクトをやろうと思い立った場合、会社によっては「稟議」を通さなくてはなりません。それが通って初めて予算が出てきてプロジェクトを始められると思えばよいでしょうか。しかし、時には一刻を争うような状況とかで今すぐホスティング会社でサーバを借りて始めなければならないとかいうこともあったりします(*1)。

「稟議通してお金を用意する時間がない」みたいな状態だと、自分が初期費用だけ立て替えて払っておくみたいなことをしなければならないかもしれません。もちろん、そのクライアントさんと自分との信頼関係もありますし、それで後々トラブルになるかもしれないので誰もかれもそうすべきではないんですが。

月1000円程度の安めのホスティングサービスだったらフトコロにも響きはしませんが、先を見越して月2万以上するようなサーバを借りるとなった場合、初期設定費用やらも含め半年間前払いとかになることもあったりします。となると、今時安くなってるとはいえ単純に20万ぐらいのお金が必要になります。

つまり、使う使わないは別として仕事するためのある程度のお金のプール、もしくはクレジットカードなんかが必要になるというわけです。

*1: 私は代理店経由とかの仕事をしてないのでクライアントと直のパターンね。

使わなくてもクレジットカードは必要

クレジットカードと書きましたが、いまどきは料金の支払いを銀行振り込みやコンビニ払いではなくクレジットカードでしか受け付けないようなサービスは多いものです。これはホスティングとかに限った話ではないですね、携帯買うのにもクレジットカードが必要な(口座振替だとアレコレ持っていかないといけない)時代です。

クレジットカードはなくても生活はできますが、突発的な設備投資や立て替えとかで使いたくなくてもそうせざるを得ない状況ということもあるのです。

「必要になったら作ればいいや」と思う方も多いかと思いますが、前のエントリーでも書いたように「会社という後ろ盾のない社会的信用も何もないタダの人」ですから、簡単に作れなかったりローンすら組めないこともあるかと思います。

だから、使う使わないは別として一枚ぐらいは持っておく。

カードには、信販系と銀行系みたいに母体によって違いがあります。もう独立しちゃったよどうしようという場合、仮に信販系のカードが作れなかったとしても、銀行系のカードであれば自分の銀行との間にトラブルとかなければ作れるんじゃないでしょうか(これは覚えておきましょう 笑)。

もちろん誰でも審査が通過するようなカードもあるとは思いますが、在籍確認とかいろいろありますしどうせ作るんだったら「組織に属しているうちに作っておく」のがミソです。クレジットカードは保険の意味で持っておいた方が安全です。

できればお金は借りたくない、でも…

できることならお金を借りずに仕事や生活をしていくのが理想ですが、本気で生活費しかないみたいなことにもなるかもしれません。前に書いたようにある程度のプールを常に保って計画的にやっていければいいですが、毎月固定の収入があるとないとでは違います。時には切り崩して…みたいなことになったり、止ん事無き事情で急に引っ越さなければならないとかもあったりするかもです。

フリーになるにあたって、新しく事務所兼自宅を借りるにしてもまとまったお金が必要です。貯金があったうえでの計画的独立なら問題ないんですが、一時の思いつきだけでなっちゃった場合はどうしようもありませんね(笑)。

東京の場合、住居としての契約であれば一般的に「敷金2ヶ月分、礼金2ヶ月分、プラス手数料に前家賃」となりますが、事務所契約にしてしまうと「敷金3、礼金2」みたいに敷金が1上乗せされます。単純に月5万円の家賃だとしても手数料やらなんやで「35万円」はかかる計算になります。10万になったら…、ゾッとします(笑)。

「お金はない、でも引っ越さなければならない」なんてレアなケースだと思いますが、そんな時も数年間でも組織に属していれば有利に働くことがあります。

やはり銀行です。
ニュースなんかを見てると貸し渋りがどうとか目につくかもしれませんがあくまでもそれは企業の話。一般人には優しいこともあります(このご時世で変わったかもしれませんが)。銀行には個人向けに融資するプラン(多目的ローンみたいなの)があるはずです。他の金融機関では利率なんかを考えても現実的ではないでしょう。

銀行の場合は、毎月2万円ずつといった感じで身の丈に合わせて返済していくことができると思います。先ほどの例だと、仮に50万ぐらい借りたとしても毎月2万円ずつ返済していければ大体2年ちょっとで終わりますかね。その間は頑張ってフリーを続けて返済しましょう(笑)。その分も家賃だと思って。

ただし、これも会社をやめてからでは遅い(できなくはないが、借りにくいと思う)ので実行するなら計画的に。組織に属している間は毎月「給与」という名の振り込みがあると思いますので、その数年間の振り込み実績という利点を活かしてまとまったお金をあらかじめ借りておくということもできるんじゃないでしょうか(謎)。

くれぐれも先の目処がたってるうえでの話ですし、目処は不確定要素というか希望的観測、予定がすっとんでしまうこともあるので、もちろんやみくもに借りるとかはいけません。最悪の場合こういうこともできる、ぐらいに考えておいてください…。

不安定になりがちだからこそ、計画的に

とまぁ、生活するためではなく、時には仕事するためにお金が必要なこともあるという話から全体的にお金の話を書いてみました。

組織に属している頃は設備投資も会社がやってくれていますので、「仕事をするために」身銭をきってということはほとんど考えないでしょう。フリーランスの場合は、仕事をするためには前もって投資して後で回収するということも必要になるかもしれません。突発的なことに対応するためだったり、仕事するうえで必要になるお金が出ていくことも考えて、ある程度のプールを保っておくのが理想でしょうか。

もちろんここにあげた以外にも目に見えないお金というものは存在しますから、その辺もちゃんと頭に入れながら生活していかなければならないでしょう。

ただ設備投資にしてもものは考えようで、突然ソフト代3万円の出費は痛いかもしれません。しかし、それを使って仕事をしたら10万円になるとすれば、おそらくそこで一旦その分はペイします(作業時間は別として 笑)。あとは、生み出すだけです。設備に限らず先行投資は、場合によってはそれがこの先しばらく「振れば出てくる打ち出の小槌」に大化けすることもあります。つまり、状況を踏まえ先を見越した投資ならやった方がいいと。自分への投資(勉強とかね)もそうです。

収入が不安定になりがちだからこそ、先を見ておく必要があります。
毎月固定でいくらかでも入ってくるような仕事ができるようになれば、生活の見通しも立てやすくなります。ただし、未来永劫に続くものはないと思うので、なくなることを前提として何かしらの種をまいておくのも必要です。

昨年末に派遣社員の方々が職を失って、とニュースにもなってましたが、フリーランスの場合はあんな風に話題に上ることすらありませんし、ましてや仕事なくしたからといって国から何かしらのサポートがあるわけではないですから…。

つまるところ、今の現状に満足することなく、状況変化にあわせてシフトできるように自分自身を鍛えていく(勉強するともいう)ことも必要です。あぐらをかいてたら、足下をすくわれることにもなりますからね(それは会社でも一緒ですね)。

あ、そうそう。安心して独立するならまとまったお金をちゃんと持ってた方がよいです(仕事して取っ払いなんてなかなかないですし入金時期の関係やらもあるので、数ヶ月ぐらいは何もしなくて生きていけるぐらい)。ま、100万、200万ぐらいの貯金があったからって、あっという間になくなりますけど…。


追記: はてなブックマークにあったんすけど、ここの記事なんてまさにこんなフリーランス系の話にぴったりなんじゃないでしょうかね

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