イベントの裏話と補足情報

最初に先日のイベントの裏話をちょっとだけ。
実はあのイベントに出演するにあたって、直前のリハーサルとか内容のすりあわせ的な打ち合わせをほとんどやっていません(ぉぃぉぃ)。取り上げたキーワードを境さんと私でどっちがメインで話しましょうか的な簡単なやりとりぐらいしかしてない。つまり、ほぼぶっつけ本番だったという(あ、決して仲が悪いわけではありません)。イベントの最後の重大発表の内容も実はイベント直前に知ったぐらいなんですよ(笑)。

キーワードの選定にあたっては、「来場いただく皆さんの求めてるものは何だろうなぁ…」といろいろ考えるのですが、なんせWebといっても幅が広すぎます。新しい技術的なものなのか、制作手法や考え方に関わることなのか、Web業界を取り巻くトレンドなのかと、1時間弱という枠で話せることも限りがありますし。どこに絞った方がいいかを直前まで悩んだ挙げ句、あのようなごった煮的なものになっていたというわけですね。

補足情報をちょこっと

web creators編集長の佐藤さんのブログでプレゼンデータなどが公開されているので、既にご覧になった方もいらっしゃると思いますが、ボクの担当した内容に関する補足をいくつか。

リアルタイムWebやソーシャルメディアの話

Googleなどの検索においても、ブログやTwitterの書き込みなどが数秒後、数分後には表示されているというのをお話しました。

実際にあった話をひとつ書いてみましょう。ここ数週間一部で盛り上がってる「Zen-Coding」。たまたま検索したタイミングでボクがやっていたUSTREAMのライブデモへのリンクが含まれるつぶやきがあらわれて、生で放送を見ることができたという方もいらっしゃいます。

これまでは「検索して表示された結果からブログを辿って、そこに書かれた情報を仕入れてまた別のサイトへ移動する」といった流れが一般的だったと思います。しかし、ブログやTwitterの書き込みがリアルタイムで表示されることをうまく利用すれば、タイミング次第では自サイトへうまく誘導することだってできる、と。

企業のWebサイトの担当者の方であれば、ソーシャルメディア系のサイトにおける自社製品のクチコミなどを調べたいと思うこともあるでしょう。海外のようにもう既にそれが盛んなところでは、アクセスログによる定期的な解析に加えてリアルタイムな解析の仕組みやサービスを取り入れていることが多いと思います。

先日話題になったリアルタイム解析の「Chartbeat」、以前紹介した「Viralheat」や「SWIX」といったサービスなどいろいろあります。いろんなものが半年や一年近く前からあるのに、日本で話題になるのはいつも遅い(笑)。ちなみにこのSWIXが先日世界レベルのブランドのソーシャルマーケティングの取り組みをまとめた簡単なレポートを公開しています。

いまどきのんびりと構えてログをみて「ここに手を入れて」「次は何を出そうか」なんて言ってる場合ではなくて、盛り上がってるタイミングで何かを投下するといったことぐらいやった方がいいんじゃないかと。企業側でももはやそういう体制作りが必要になってきてるんじゃないでしょうかねえ…。

Zen-Codingなんか良い例です。リアルタイムログを眺めていれば、どこかで話題になってアクセスが増え始めてるなんてすぐわかります。そのタイミングでここぞとばかりにそれに関する記事を増やしてみたり、内容に修正を加えたり、USTREAMのライブデモをやってみたりという策を打つことで人を集められます。

それが結果として、Twitterのフォロワー数やサイトのフィードの購読者数にも反映されると。企業やブランドに例えて大げさに言えば新たなファン層の獲得にも繋がるってわけです。もうその土台はできています。

このような業界全体の流れは、とっとと掴んでバンバン試した方が良いんじゃないかと。先に入手して機が熟すのを待つのは結構。でも、その存在すら知らず、手を打たないでいたらみすみす魚を逃がしていることもありますから。

くれぐれも昨年ぐらいからTwitter始めて、Twitterマーケティングがどうしたとかほざいてるような人たちには騙されないでくださいね(笑)。相談するなら、少なくとも2年以上動向を見てきたような人に頼みましょう。

Webサイトの表示パフォーマンスの話

GoogleさんやAlexaの基準では、今のところ「3秒」が標準的な速度になっているようです。日本のWebサイトはそれに比べて遅いねえ…と言ったわけですが、視覚的な表現も大事ですし画像を一杯使ったりすることもあるでしょう。必ずしも速くしなければならない、とは言いませんが、できれば速い方が見る側にとってはありがたいです。今後Googleさんのアルゴリズムに組み込まれる可能性はありますしね(なぜWebmaster toolsで結果を見れるようにしてるのか、と)。

ブロードバンド環境が整いつつありますが、その一方ではデバイス環境の多様化もあります。閲覧するための回線も必ずしも速いわけではありません。いろんな環境に対してできるだけストレスを与えないで閲覧できるようなWebサイト作りが今後求められるんではないでしょうか。アクセシビリティは身体的なことばかりではありません。境さんがおっしゃった「FlashとHTML 5」の話も同じ事です。

これまでのような「制作サイド目線でのWebサイト作り」はそろそろ意識を変える時期なのではないかな、とボクは思っています。いくら綺麗なもの面白いものを作っても、それを見てもらえなければ何も始まりません。

大人の事情もあるとは思いますが、まずは自分の置かれた環境で「できること、できないこと」を洗い出してみて、できることからやってみてはいかがでしょうか。大人の事情なんて制作側の身勝手な都合でしょ?(笑)。

(余談)SEOなんかも同じで、付け焼き刃では効果はしれてます。Googleさんのアルゴリズムからリンクポピュラリティがなくなるとは思えませんが、仮になくなった瞬間に終了宣言されるサイトなんて腐るほどありますからね、日本のサイトは(謎)。ボクは「何とか最適化」ってのが嫌いです(言葉として文中で使いはしますが 笑)。何かに特化して施策を打つことがダメとは言いませんが、すべては相互に繋がっていているものです。もう少しトータルで考えた方がいいんじゃないかな?と。

モバイルの話

日本の携帯電話の場合、国内の三大キャリアさんが出している携帯電話のシェアが圧倒的に多いことは言わなくてもわかります。キャリア公式などのコンテンツに限らず非公式のコンテンツであっても、どうしてもこのキャリアさんの仕様にがんじがらめになってしまう傾向があります。端末の発売時期で画面解像度は違うわ、使えるHTMLやCSS、Flashのバージョンが違うわとか、まぁ大変です(笑)。

予算が潤沢にある場合は、専用の携帯サイトを作ったりすると思いますが、すべてのプロジェクトでそれができるわけでもありません。しかし、さすがに携帯電話の所有率を考えればまるで無視するわけにはいかないと思いますので、せめてそのような端末でも最低限の情報が閲覧できるような抜け道を作っておくのが良いんじゃないか、と。

映画のサイトのように全面Flashで展開するのは考えものです。携帯電話向けにはリダイレクトされて専用のページが出るかもしれませんが、iPhoneとかで閲覧すると何も見れません。上映劇場の情報だけが知りたいのにリンクがFlashの中にあるとか、もうアホかバカかと(結局それはポップアップするから普通のHTML 笑)。

Flash使っててもいいから、せめて利用者が必要としているだろう情報ぐらいはページのどこかにHTMLのリンクを入れるとかね。それが優しさ(アクセシビリティの向上)だったり、ホスピタリティってことでしょう。

iPhoneやAndroid端末といったスマートフォンにあたるデバイスの所有率は、いわゆる国内の携帯電話に比べればかなり低いものでしょう(東京の遭遇率は異常 笑)。でも、世界レベルで見てみるとスマートフォンを含むモバイル用に最適化されたページが表示されるサイトが増えています。別にiPhoneに限ったわけではなく、スマートフォンに採用されているブラウザがモバイルデバイス用のCSSだけでもいけるのが大きいのかな、と。

イベント中に紹介したギャラリーサイトで見せ方の研究をしたり(ソースは見れますからね 笑)、実際に「Mobify」などのモバイルサイトの構築サービスを試したり(他にもいろいろ)、iPhoneのデベロッパーサイトに掲載されているモバイルSafari向けの情報を見ながらHTML 5やCSS 3の先取りをしてみるのも良いかもしれません。

国内の携帯電話事情は今の延長線な気がしますし、スマートフォンが国内で流行るかどうかは別として、場合によっては最適化されたサイトが必要にもなります。何よりこの類のものは、聞くよりも自分で試行錯誤しながらでもやった方が早いです。

情報収集の話

RSSリーダの活用は一回やめたけど、最近「Feedly」を使って読むようになったと言いました。FeedlyはGoogle Readerと連携するRSSリーダになります。iPhoneでは今のところ「Reeder」が読みやすいので使っていますが、前述のFeedlyがそろそろiPhoneアプリを出すようなので期待しています。

また、普段ボクが見ているサイトは「Netvibes」というiGoogleのようなスタートページに集約されています(これもRSSリーダといってしまえばそうですが)。先日のエントリーにリンクを入れておきましたが(そろそろ消すのでお早めに消しましたw)、普段見ているのはあんな感じでタブ分けした世界中の情報です。英検4級のボクでも見てます(笑)。あとそれ以外には、先日伝え忘れていた「Hacker News」をちょこちょこ見ています。他にもあるけどあとは内緒(笑)。あ、国内の情報はほとんど見ません。

ここで「読む」と言わないで「見る」と言ってるのには訳があります。ああやって表示されたサイトの情報を逐一読んでるわけではありません。どちらかと言えば、「見出しを見て、興味があるものをピックアップする」→「全体を眺めて、大まかな内容を掴む」→「必要であれば、後でじっくり読むためにDeliciousなどのブックマークに登録しておく」といった流れで集めています。

自分はいらないけどTwitterでフォローしてくださってる同じ業界の方の参考になればということで、英文の情報ですけどそのままリンクを流してみたりといったこともしています。ボクのアカウント(@cipher)でたまに英文とURLが出てくるのはそういう意図です(ブックマーク専用のアカウントは、@proteanbm に移行してますので必要であればフォローしてください。結構うざいと思うので、Listがオススメ 笑)。

そんなTwitterに関しては、イベントでも言ったように半分以上が情報収集の目的なので、自分のリスト(@cipher/inbox)に海外サイトのアカウントを登録しておいて眺めるようにしています。彼らは、自分のサイトの古い記事とかもテコ入れする感じで流してきますので、新しいのかどうなのか見極める必要がありますけど、中には有益なものもありますのでまぁ良しとしてます(同じようにすれば、我々もフォロワーの皆さんに昔の記事を読んでもらえるってことですけどね 笑)。

あと、最近はMashableReadWriteWebといったIT系の情報を扱う有名サイトのiPhoneアプリがリリースされています。Hacker Newsもオフィシャルではないようですがありますね。それとつぶやきの集積サービスであるTweetmemeのアプリなんかも入れてます。移動中などで暇な時は、それらを見ながらTwitterに流してみたり、興味のあるものは直接ブックマークしたりといったことをしています(こういうサイトの情報を出すと嫌がる人いるだろうなぁ… 笑)。

ボクの場合、こういうWeb制作の考え方や技術に関すること、企業やブランドのサイトの運営や施策に関わること、原稿執筆といったようにジャンルを問わずいろいろ仕事をしている手前、情報は一次発信源に近いところで拾ってその真偽を確かめたり、誰かに伝える前には自分で試したりしています。性格上、そのまま受け流しは嫌なので。

イベントでも言いましたが、時差が2年出ることもあるわけです。2年あったらそこに向けて、種をまいたり知識を蓄えることもできます。未来がどうなるかわかりませんが、プライベートの時間を潰してでも、先を予想したり必要なものを見極めながら貪欲に仕入れていくぐらいの気持ちが、これからの時代を生き抜くために必要なのかな?って思ってます(というか、これまでもそうしてきましたから 笑)。

会社勤めだと自分の業務だけでいっぱいになることも多いと思います。でも、好きこそものの何とかです。覚えたい、自分のものにしたいと考えるのなら、どれだけ多くの時間やプライベートを犠牲にできるかでその後の成長は大きく変わってきます。当然、そうすれば失うものも増えます(笑)。

アホみたいにやってる人がかけてる時間と同じ時間をのほほんと過ごしてたらいつまで経っても追いつけません。第一線で活躍するプロスポーツの選手だって、生まれつきの天才以外は見えないところできっと自分の時間を潰してるはずです。

時代は情報過多です。何でも拾えばいいってわけではありませんし、自身のフィルターの精度が悪ければ間違えた情報に流されてしまうこともあります。気をつけましょう。信用できるソースをいくつか見つけておけば、時間の節約にもなりますし余計な時間は取られませんので。

最後に

web creatorsさんは紙媒体からオンラインへ移行します。今後も関わらせていただくかどうかわかりませんけど(笑)、こちらでも定期的に皆様のお役に少しでも立てるような情報をエントリーしたり、ゲリラ的にUSTREAMで喋ったりしますので頭の片隅、登録フィードの片隅にでも置いておいていただければ幸いです。

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